第1号 AI(人工知能)の歴史

2019-03-06

AI(人工知能)は昔から神話や物語などに登場し読み手を楽しませてくれますよね。ではAI(人工知能)の起源について考えてみたいと思います。AI(人工知能)が登場したのは間接的ありますが、紀元前8世紀後のギリシャ神話の一説でホメーロスによって人工生命体と人間の交流が描かれています。これは人が機械や人工生命体へ知性(知能)を創造した起源ではないかと思います。そして、神話や物語、噂話からアリストテレスらの哲学者達も空想や論議を膨らませ「人間の思考過程を機械で再現できる」と考え「形式的推論」を形作ったのではないでしょうか?現在では、SiriやAlexaなどのAIアシスタントとして一般の生活とかかわりを持つまでになっています。

人工知能の歴史

AI(人工知能)と物語

ギリシャ神話では機械人間や人工生命体が個々に知能を持ち登場しています。ギリシャ叙事詩「イーリアス」では、少女の姿をした人工生命体が人間の気持ちを理解して、創造主であるヘーパイストスを助け働く様子を描いています。著者ホメーロスは人工的(へーパイストスは神なんですが…)に作られた生命体に知能を宿し生活を共にするといった夢があったことになりますよね。また、別の叙事詩ではピュグマリオ―ンという王が現実の女性に失望し、彫刻の女性を作り、彫像は神によって魂と知性を与えられピグマリオ―ンの妻になるといった話もあります。これらは共に人工というよりは神の力によって命・知性を与えられた個体ですが、人は命の創造や英知を人ならざる者に与えることを空想していました。中世になると錬金術の中に物体に精神を宿す法としてホムンクルス製造や、ユダヤ教の伝承にあるゴーレムなどが人語を理解し行動する知性を人工的に与えられています。近代になると人造人間や某映画作品のネットワークで登場するなど、物語の重要な要素になっています。

学問への昇華

ここまで夢まぼろしの空想であったAI(人工知能)ですが、「人間の思考過程を機械で再現できる」と古き賢人たちは考えました。確かに大阪万博で未来を描いた内容が現在では実現しているものが多数あるように、時が経てば実現してしまうものです。人工知能の前提にある「人間の思考過程を機械で再現できる」という考え方は中国、インド、ギリシャの様々な哲学者が形式的推論を発展させました。根幹が考えられ時代が進むと、17世紀頃には「あらゆる理性的事象はたいけいかできる」と考えた哲学者トマス・ホッブズとゴットフリート・ライプニッツは論証を行い、後に「物理記号システム仮説」が明確化していきAI(人工知能)研究の指針となりました。20世紀になると様々な野の科学者達が人工頭脳を作る議論を始め、1956年に人工知能研究は学問となり、AI=Artificial Intelligence(人工知能)という名前はこの年のダートマス会議で初めて誕生しました。

時代のブーム

AI(人工知能)には今までに3回のブームがありました。1回目は1950年代から1970年代に起り、AI(人工知能)で推論や探索ができるようになり、特定の問題に対して答えの提示ができることがブームになる要因でした。しかし単純な条件の問題に対して回答を行うことはできたが、複雑な条件かでは回答を出すことができないことがわかりブームはさっていきます。1980年代に入ると2回目のブームが訪れます。ここでは情報をAI(人工知能)に与えることで特定分野において高い成果が得られるまでに成長しました。しかし当時のAI(人工知能)は自分で情報を集めることができなかったため、人間の手で情報をAI(人工知能)が理解できる内容にまとめ提供する必要があました。この人の手の作業は困難なことなどから再びブームはさります。そして現在のAIブームは2000年初頭から始まっています。現在も過去2回のようにAI(人工知能)に対する期待と実際に実現できる内容の違和感が生じるとブームは去ってしまうと言われていますが、SiriやAlexaのようなAIアシスタントは一般消費者の生活に馴染みつつあります。これは仮にブームが去ったとなったとしても一般化したといえるかもしれませんね。

AI(人工知能)が人間を支配する

AI(人工知能)が一般化し、AI(人工知能)が無いと…となってしまったら、某映画のように人は動かなくなり機械に管理されて生活しているのかもしれませんね。実際に現実世界では自動車でもMT(マニュアルトランスミッション)からAT(オートマチックトランスミッション)になり、ハンドル操作も自動運転になろうとしていますが、これは利便性の向上がある反面、運転技術が低下するなんてことも言われています。AI(人工知能)は様々な分野に利用され今後も発展してきますが、便利だからと言って頼り切ってしまうと本当に笑い話にならないかもしれませんね。