岩手県は東日本大震災津波の被災地で、自殺率も高く、こころの健康の予防や増進に関する効果的な方法論の確立が急務です。双方向性の教育アプローチをもとにした次世代のこころの健康の予防的なアプローチの選択肢として、Pepperとペップレを活用したメンタルヘルスやストレスコーピングに関する心理教育を地域の健康づくりの場で実施しようと思いました。
こころの健康に関しての予防や健康増進を目的として、教育担当の保健師が健康づくりの場で実施する健康劇で、ペップレを利用し、PCで遠隔操作されるPepperがゲートキーパー役をつとめるとともに、保健師との双方向性のやりとりによりゲートキーパーの役割を伝えました。
ペップレを利用したPepperを活用した双方向性のメンタルヘルスに関する教育アプローチを導入したことで、教育プログラム参加者の反応は「(なじみにくいテーマであったが)わかりやすかった」、「心の健康に関心を持つことができた」などの感想があり、「ロボットを取り入れた教育は効果的でしたか(visual analog index; 0ー100%)」との質問で平均81.5%との回答が得られました。
健康づくりにペップレを利用したPepperの導入にあたっては、シナリオ作成や作動時間や会話のスピード、アクセントなどを細かく設定する必要があり、スタッフにとってあらためて健康教育について学びの場ともなりました。今後はさらにこころの健康づくりのさまざまなテーマでの活用も考えていきたいと思っています。
将来的にはクリッカーによる教育方法などと連携しながら、あらたな健康づくりにも取り組んでいきたいと思います。
岩手県紫波郡矢巾町医大通二丁目1番1号
https://www.iwate-med.ac.jp/education/gakubu_in/med_kouza/seisin/